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富山プロダクトデザインコンペティション2011」の第1次審査通過案です。

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タイトル:
系(けい)。この言葉には「一つづきにつながったもの」、「相互連関を持つものの集合」などの意味があります。


コンセプト:
「不変」でもあり、また「可変」なヒトやモノたちのつながりのあり方を現したペンダントライトです。
太陽に対する惑星や原子核に対する電子は、常に法則により一定の距離を保ち、軌道を描きます。私たちも常に複数のヒトやモノと一定の間隔を保ちつつ、いろいろな形でつながっています。それは家族との距離であるかもしれないし、愛着のあるモノの重要度であってもいい。皆、時期や場所によって誰かやどれかが「核」(=光源)とその取り巻き(=複数に分かれたシェード)となって集まりをつくります。その核と軌道たちがつくる形は、円盤のように整った時もあれば、ヘビのとぐろのように乱雑であったりもする。具体的には、使う人の気分や求められる灯りの質によって、「不変」な一つの照明が「可変」な姿と光を与えてくれます。
構造、材料:
形態全体を変化させる仕組みは、スフェリカルベアリング(骨格の関節の動きを模した部分的な球体の重なり)で成っています。構造部分にはステンレスを採用。それぞれのパートが接触する部分にはシリコンの層を設けることで、滑らかな動きを可能とします。光源部分は直径12cmのガラスの球体で、中にはこれからも電球の前提サイズとなるであろう白熱電球の大きさを採用し取り付け交換が可能なものとします。大きさは一番外側の軌道で外直径60cmです。
シェード部分はステンレス板とステンレスワイヤーで構成されています。また、下部のステンレスリングを着脱可能とすることで、シェードの分解清掃や、シェードの数の調整ができます。

variant

国産材使用家具デザインコンペティション大川 2007」というコンペの入選案です。

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タイトル:
variant(ヴァリアント)。この言葉には形容詞として「標準とは違った、いろいろに変わる」、名詞として「変形、異形(いぎょう)」と言った意味があります。

otokichi showcase‘09

コンセプト:
このタイトル−variant−が示すように、このテーブルには定まった形がありません。用途や空間に呼応して様々に変形します。接続部の独自のギミック(仕掛け)が、単なる並べ替えではない「一定の制限された自由(=遊び)」をつくりだします。それは使用者のテーブルへの「愛着」となり、長く使ってもらえることに期待します。
また、使用材には間伐材などを使った集成材や合板を前提にしています。

otokichi showcase‘09

仕様及び構造:
各テーブルのサイズは、一名が作業するのに必要なワーク・スペースを想定し 750mm×450mm としました(ノート・パソコンを使ったデスク・ワークなど)。4台のテーブルをまとめれば 1,500mm×900mm のダイニング・テーブルに適した大きさになります。また各テーブルは、天板上面にあるネジで脚を取り外し、接続部で分離することができます(収納時の省スペース化)。
テーブルの四隅全てに「仕掛け」を付けることもできますが、実際の使用や製作のコストを考慮し、最小限の接続箇所数にしました。4つテーブルのつなぎ方は、可能なバリエーションを検討し、用途に最も多様性・展開性がある今回の提案としています。
テーブルの天板は3層とし、脚部を3層のうちの下層と結び、構造とします。中間層には各テーブルを接続する仕掛けが入ります。

「西洋人の日本観」の展示什器

奈良県立図書情報館で行われた企画展示「西洋人の日本観」の展示什器を設計しました。

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幕末から明治にわたって、西洋人が見た「日本」という国を著した書籍を中心とした展示で、中にはジョサイア・コンドルによる生花の本といった興味深い本もありました。会期は2007年からの3年間を3期に分け、毎年3月に開催されました。

時間や予算が限られる中で、他の展示にも転用できる汎用性(つまり耐久性も含むということ)も求められたのですが、そういった制限が形態や材料、配色などデザインの方向を決めてくれました。

場所:奈良県立図書情報館
期間:第1回 2007年3月6日〜29日「西洋人の日本観?−日本に関する本のさまざま」
   第2回 2008年3月11日〜30日「西洋人の日本観?−シーボルトの図書コレクションより−」
   第3回 2009年3月10日〜29日「日本におけるドイツ人の日本観−OAGの業績」
制作:HAUZEN