ナダール・おやじの会でお馴染み杉本征克さんが、ナントこの不景気の真っ只中に写真ギャラリーをオープンします。私にも案内の封書が届き、「また展示か、元気やなあ」と思って、開けてビックリでした。場所は南船場、名前は「壹燈舎(いっとうしゃ)」だそうです。初日である4月4日にはオープニングパーティー(参加費無料)もあります。ここんとこモノクロのプリントに触れる機会がめっきり減ってきました。そんな未知の世界を、ちょっと覗いてみてはいかがでしょう。気軽に参加しましょうぞ。
第1回目の展示は「吉田功(※工ヘンに刀)写真展」です。
場所 :壹燈舎 大阪市中央区南船場2-6-21 グラン・ビルド心斎橋3F
期間 :2009/4/4〜4/19
時間 :12:00〜19:00(月曜定休)
※しかし、ナダールにBEATS GALLERYにと、にわかに南船場が写真ギャラリーのメッカとなりつつあります。そうだ、アビィもある(まだ行ったことないけど)。行く末や如何に。
※追記(2009/4/3):ホームページ、完成したそうです。
http://www12.ocn.ne.jp/~ittosha/index.html.html
ちょっと地味かな。
東京中央郵便局
東京中央郵便局の建て替え騒動は、鳩山邦夫総務大臣が「意地悪くわめいた」という事実だけを残して決着してしまった。今後を長いスパンで見たときに、登録有形文化財にしてしまうことがどのように都市の景観に影響するのかをうかがい知るのは難しい。だいたいが、もうすぐ壊される歌舞伎座が登録有形文化財だというのに。また、この騒動の間に盛んに報道がなされたけれど、設計者の吉田鉄郎について、例えば吉田が桂離宮などを案内した建築家ブルーノ・タウトが東京中央郵便局をモダニズムの傑作として讃えたことや、今回建て替えられる「JPタワー」がいかに現在ある建物を無視した醜怪なものであるか、まで言及できていた報道(特にテレビ)はなかった。もう神戸地方裁判所のような「保存」は見たくありません。
都市景観は、本来民間の一存で決めるようなことではない。政治家やお役人が一定の方向を示し導くべきことだ。ただ、今の日本にはそれがない。無学か、でなきゃただ悪趣味な石原慎太郎東京都知事の発言然り、今回の騒動でもそれが露見した。
その対極にあるのが商業主義で成立している阪急百貨店の建て替えだ。昔あった建物を完全に取り壊しての新築。それでも過去の顧客を捉えるためになのか低層階の外観を昔“っぽく”しつらえ、そこから高層階へ何となくつなげてしまうデザインへは、決してほめられたもんじゃないんだけども少しは景観に対する配慮は見えます。商魂逞しきかな。小林一三の理念は未だ生きているのかもしれない。森ビル然り、日本における都市の景観は民間人のカリスマ社長にしか成し得ないものなのかもしれない。それも部分的にしか。
はてさて大阪中央郵便局の行く末やいかに。見通し暗いなあ。ちちんぷいぷいの石田英司でさえ登録有形文化財でええやんか、なノリだったしなあ。
平野ツアー
2月22日、生徒を7人を引き連れて平野郷を案内しました。普段から週末には地図を持ってウロウロする人たちを目にしていたのですが、実際に私が「平野」を誰かに見せて回ったのは初めてのことで、妙な気持でした。
PM 1:00、地下鉄1番出口集合。環濠跡沿いに歩いて大念仏寺に。観世音菩薩ストラップにウケる。その後、町ぐるみ博物館をいくつか横目で見つつ、杭全神社から全興寺へ。全興寺を終点に持ってきたのは正解でした。摩訶不思議な施設に生徒は大ウケ。最後はHOPEゾーン物件を解説しつつ、カフェ・ド・ガラージュ(私のオカンの茶店)へ移動し歓談。結構楽しんでもらえたようで良かった。いや、それよりもコンテンツとしての平野の力に気付かされました。
※画像に使った「平野郷旧筋名マップ」の元画像は平野郷HOPEゾーン協議会のニュースのページの下の方にあります。
第18回あすなろ夢建築
大阪府主催の「あすなろ夢建築/第18回大阪府公共建築設計コンクール」にて、修成建設専門学校の学生の三谷裕樹君が優秀賞に選ばれました。おめでとう!
彼の作品に関しては、コンセプトを中心に助言していたのですが、直接指導していた2Aクラスからの入選はありませんでした。やはりコンセプトの内容やプレゼンテーションの方法が簡潔明瞭ではなかったってことなのでしょう。無念。2案くらいは入選してもおかしくない案があったのですが、、、いやいやちょっとアジャストするだけでってのが2案、出してれば入ったのにってのが2案くらい(それも優秀賞以上確実ってのが1つ。Tさん、あなたのことですよ!)、、、
入選作を見ていると敷地全体、言い換えれば外構の扱いがキーになっていたように思えます。そこの指導の方向は間違ってなかったんだけどなあ、、、
そうそう、堀君も奨励賞おめでとう!
モノクロ同盟
「モノクロ同盟 写真展 Photo Exhibition2009」にて、杉本征克さんが仲間2人と銀塩万歳します。元気なおっちゃんです。杉本さんから展示の案内を貰う度に、ウチのX-700を修理せにゃあな、引き伸ばし機も放ったらかしやなあ、と思い出してしまう。フィルムで撮りたい!んで焼きたい!ああ、銀塩万歳!
参加者:杉本征克 田中正隆 谷井博美
場所 :ナダール 大阪市中央区南船場3-2-6 大阪農林会館B1
期間 :2009/2/24〜3/1
時間 :11:00〜19:00(月曜定休)
PALLALINK DVD
アーキフォーラム/中村竜治の巻
今回は諸事情があって早めに到着。それは全く杞憂に終わったんだけど、そのおかげで席は取れました。今回も混んでました。
演者の中村さんが登場する。勝手に「いかにもデザイナー」な感じを想像してましたが、出てきたご本人は華奢で静かな人でした。講演タイトルは何と「形」(!)。以下、私のノートより。カッコ内は私の注釈です。
・形→機能
→感情
(誰にとって面白いのか)
・蝶の箱 0.3mmの格子
(boundaryについて)
・ヘチマ 波型の貫通 2次元⇔3次元(迷宮)
イス→部屋→showroom→展望台(location影とかは?)
・メガネ屋→×ガラスの棚
→布、カベに紙をピン止め、基礎
(反復とズレ)
・展示 リボン<余条件>
・舞台美術
(平行投影の図面⇔透視図の現実)
(外形=余条件?)
ショッピングセンターの虚無感・違和感
→手掛かり⇔モノ発の
お店っぽさのツラさ(⇔現実→迷宮)
(汎用性のある場所性)
以上、主要なところを抜粋。プレゼンは短めで、コーディネーターとのやり取りに結構な時間が割かれていました。質問もさせてもらえた。それなのに謎は深まるばかり。中村さんが明瞭な答えを避けていたのがその理由。故意に避けていたのか、わかってて(遠慮して)隠していたのかは判別出来ず終い。個人的にはpallaさんみたいな人なのかなあ、と勝手に想像する。仕事だけを見れば、批判ではなくアイデアマンという印象なんだけど、最後まで中村さんのクライテリア(判断基準)がみえないまま終わった。懇親会があるのかわからないまま外に出たので帰路に就く。モヤモヤ、けれども結構楽しめた。
謹賀新年/2009
明けましておめでとうございます
上の画像は、家族三人で風邪やらインフルエンザやらをうつし合って朦朧とする中で着想したものです。昨年は一年中がそんな感じでバタバタしていました。今年はそんな中で蓄積したものを一気に紡ぎ出す一年にする所存であります。
本年もよろしくお願いします。
“形”STUDIO/田中おと吉 2009.1.1
「modern」の進歩と調和
行ってきました「modern2008」。今年の「modern」は一味違っていました。今までは通奏低音のような、何となく感じられるグループの「枠」が作品にあったんだけれど、今回はいい意味で姿勢や作風がバラバラでした。当日、現場には速水さんを除くお三方がいて、私が批評家の体であーだこーだいうのを、これまた戦々恐々の体で聞く様がおかしかった。
では作品画像。
井上ヒデコさん、その1
井上ヒデコさん、その2
GD5松本さん、その1
GD5松本さん、その2
末友章子さん、その1
末友章子さん、その2
速水瀬織さん、その1
速水瀬織さん、その2
ああ、コッチもやらなきゃな。
奮い立たされる展示でありました。
F教授と昼食
昨日はしばらくご無沙汰していたF氏を囲んでの昼食会でした。いつもはゼミOBの中、唯一人の部外者なんだけど、今回はM氏も来ていて少しばかり気を使わずにすむ。相変わらず「知ってる話の知らない側面」について、F氏の口からジャバジャバ溢れ出てくる。ホテル最上階のレストランでのフレンチコースの昼食も、話に集中してて味なんかあったもんじゃない。
で、今回は大学院まで6年間みっちりF氏の教えを受けたS氏と知り合う。坐禅をするためにわざわざ京都に職を求めた強者です。F氏を送り出してM氏とpallaさんは強行観光へ。私はK氏とS氏を巻き込んで散歩へ。まずは西本願寺に移動して伝道院の現状を確認。その後、四条河原町まで裏通りをつづら折りに「ちい散歩」いやさ「ぶらタモリ」。
何ともサブカル的な建築尽くしの一日でした。
————————————–
伝道院(旧真宗信徒生命保険)
明治45年(1912)竣工
設計:伊東忠太
施工:竹中工務店。
組石造(レンガ)2階建て